東京都多摩地域の住民の血液から高濃度のPFAS(有機フッ素化合物)が検出されたというニュースがネットで話題に。井戸水・水道水などの水源汚染が原因と考えられているようです。(2023年1月31日現在)
不安なので「多摩地域ってどこ?」「健康被害は?」「除去できる?」といった疑問点をまとめてみました。
ニュースの要点
- 水の検査結果ではない
- 「血液から高濃度検出」が大問題
- 日本にPFAS血中濃度基準がない
- 急性の健康影響はほぼない
- PFASはほぼ自然分解されず蓄積する
- 煮沸では除去できない
- 現時点で有機フッ素化合物の除去試験が確立されていない
- 活性炭である程度除去できる可能性がある
- 歯みがき粉に入っているフッ素とは違う
多摩地域ってどこ?
ネットや新聞の情報によると「国立市・国分寺市・府中市」あたりのようです。国分寺市民のPFAS血中濃度が特に高いとの話も。
汚染された地下水の水道水利用が原因と考えられています。東恋ヶ窪浄水所(国分寺市)では2020年に井戸水取水停止措置をとっています。
健康への影響は?どんな病気になる?
急性の健康影響はほぼないようです。しかし、PFASはほぼ自然分解されず体内に蓄積されます。将来的なリスクは以下の通り。
- 発がん性
- 不妊
- 免疫力低下
- 肝疾患
- コレステロール値上昇
- 潰瘍性大腸炎
新型コロナ大流行のご時世に免疫力低下は普通にヤバいかも‥‥。
浄水器は効果ある?
活性炭やイオン交換樹脂、逆浸透膜(RO)を使った浄水器で除去できる可能性があるようです。しかし、日本の各メーカーはPFAS除去を明記できません。日本にはPFAS除去に関する規格基準がないからです。
除去率が不明なので、個人的にはコスパの良さそうな安いやつでもいいかなと思っています。
PFASって何?何に使われている?
PFASは有機フッ素化合物の総称で4700種類以上あり、PFOSやPFOAが有名です。PFASは熱や薬品や紫外線に強く水と油の両方をはじくという特徴があるため、いろいろな製品で使われています。
PFASが使われる場所・製品
- 半導体工場
- ケミカル工場
- 消火剤
- 撥水スプレー
- フッ素樹脂(テフロン)加工フライパン
- ファストフードの包装・容器
- 化粧品(日焼け止めやファンデーションなど)
ファストフード店の利用頻度が高いほど血液中のPFAS濃度が上がるという調査結果があります。PFAS入りの化粧品を使った場合は、皮膚からも吸収されるようです。知らずのうちに大量摂取していそうでコワイ‥‥。
PFASについてもっと知りたい方はコチラ。最新情報ではありませんが、PFAS汚染の深刻な地域や汚染原因などがくわしく記載されています。
NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議|PFAS(有機フッ素化合物)汚染 PDFパンフレット
おわり。